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つるまるうどん


昭和、平成、令和と、長きに渡り、日本の飲食業界のトップランナーであり続ける株式会社フジオフードシステムの代表取締役藤尾政弘氏は、多くの人気ブランドを輩出しています。今回は、海外進出に関して特に注力されています当社の「つるまるうどん」について語っていただきました。
中西:ずばり、つるまるうどんの誕生の起源をお聞きできたらと思います。実は人気の「まいどおおきに食堂」より早く営業されていたということは非常に驚きです。

藤尾:以前、まいどおおきに食堂のことは語りましたが、「つるまるうどん」は「まいどおおきに食堂」の後に正式につるまるうどんとして誕生したブランドです。私のルーツと関係します。私の両親はわたしが幼いときから私の成人以降も、食堂を経営していました。それが後述します、まいどおおきに食堂のルーツです。わたしの幼少期から、両親は朝から夜遅く迄、彼等が経営するうどん食堂で働いていました。その背中を見て「両親の仕事は大変だ」と幼いながらに痛感しました。両親はうどんと、うどんにあう惣菜メニューを常に提供していました。その店は、当時は手打ちでうどんを作ってましたので、これを機械で作ったらもっと量産できると、アルバイトでお店を手伝っていた私は父に提案しましたが、「こんな高価な機械を導入して職人が辞めたらどうするんだ?」と、父は猛反対しました。なんとか私は父を説得し、その機械を導入しましたが、実際父が懸念したその通りのことが起きました。職人が店を辞めてしまい、それでわたしは、責任感と意地もあり、その機械を使って麺を作りはじめました。大当たりしました。当時は、「丸天家」という屋号で、1984年からの創業を考えるともう40年を超えました。
中西:素晴しい歴史ですね。当時の丸天屋から、つるまるという商号に変えられた背景はいかがでしたでしょうか。

藤尾:チェーン展開できると確信し、商標登録を調査いたしましたが、他業種の会社が既に「丸天」という商標を取っていました。ある日、お世話になっていたサッポロビール会社の社長のご縁で鹿児島に出向きました際に、鹿児島県立鶴丸高等学校の横をタクシーで通った際、その「つるまる」というネーミングに非常に感銘を受けました。「つるっ」は大阪讃岐うどんの喉越しの良い食感を思い起こし、起源であるまるてんの「まる」も含んでいます。「なんと良い語呂」だろうと思い、そのタクシーの中から専門家に電話で確認したところ、商標登録できることがわかりこのネーミングでいくと決意しました。まいどおおきに食堂は私の父が亡くなった際に母の落ち込む姿を見て、私が両親の想いが詰まった食堂を再現したのです。その後、うどんを独立させた業態がつるまるうどんです。
中西:海外の中でもフィリピンは非常に好調と聞いていますが、その勝因はどんなところにあるのか教えていただけないでしょうか。また素晴しいパートナーさまとの出会いはどんなことがきっかけでしたでしょうか。

藤尾:やはり、好調のポイントは、海外でも認めていただいている「日本のだし」をふんだんに使い、「高品質でありながら、お手頃な金額体系を実現」していている点です。さらにセルフサービスにより、より早くご提供ができます。またの「顧客の方々の食を通しての体験」を私たちもパートナー企業も非常に大切にしています。フィリピンのパートナーの強みは、典型的な良立地戦略と教育にあります。これは、ライセンスをご提供して「業績が伸びる伸びない」という観点では非常に大切なことです。元々マルチメガフランチャイジーであるフィリピンの企業の代表者自らが、来日し色々なチェーンのうどんを試食し最終、決めていただいたのがつるまるうどんでした。理由はシンプルです。「一番美味しかった」という評価をいただきました。今後も店舗をフィリピン国内に増やしていただく計画を立てていただいています。
中西:今後の海外展開についてお話いただけますでしょうか。

藤尾:「おいしさは世界の方々の胃袋に喜んでもらえる」と、常に一番大切なこととして私たちは考えています。過去についても成功ばかりではありませんが、今後もいろいろな国の方々に喜んでいただけるように努力し続け成長することを願っています。以前、私がオーロラを観に行った際にケンタッキーフライドチキンを見つけた時は衝撃的でした。こんな何もない土地に、こうやってチェーン店が存在しお客様に喜んでいただいているという現実に感銘し、本当に勇気づけられました。うどんの上にさまざまな種類の店内調理の天ぷらや揚げ物、おにぎりなどサイドメニューを一緒に楽しんでいただけます。つるまるうどんは、どこの地でも通用すると確信を持っています。またフジオフードシステムの原点である、「うどん」の自家製麺機械と、独特な粉の配合、工程管理、さらに高度な瞬間冷凍技術を使って、最高に美味しい状態でお客さまに提供しています。テイクアウトしても味が劣化はしません。小麦文化を持つイタリアをはじめとする欧州、またフランチャイズ王国であるアメリカ、今後も人口が増えるアジア諸国、未知の可能性を秘めるアフリカなど。世界制覇を目指して前進して行きたいと考えています。