天丼 琥珀

中西:白石さん、ご無沙汰しています。私も実は6年前のシンガポールのフランチャイズショーではじめて、「天丼琥珀」が展示されているのを拝見したんです。その際は、シンガポール発の日本食ってユニークだなと思っておりました。

こだわりは、衣・たれ・食材・米・油ですが、それに加えて国ごとの個性を非常に大切にしています。
寿司、天ぷら、ラーメンを知っている方々は世界でも沢山いますが、天丼を楽しんだ経験を持つ方は、世界レベルではまだまだ少ない状況です。
中西:琥珀の天丼は、いわゆる日本の典型的な天丼と違いがあるのでしょうか。

またシンガポール国民は、ヘルシー志向も強く、あまり油を吸わないような工夫もしています。ブランドのポジショニングとしては、カジュアル店とこだわり店の間を意識しています。
知人の日本人シェフに琥珀天丼を試食してもらった際に、「これは天丼ではない」と言われたときに、「やった!この味が海外のお客様に受けているのなら、世界に通用する業態として挑戦できる」と逆に確信しました(笑)
中西:「天丼琥珀」のメニュー写真を拝見していますと、かなりカラフルですね。わたしはクールと思っていますが、いろいろな創意工夫を感じます。

また、メニューは3つのメニュー構成で成り立っているのも特徴といえます。
1つは天丼のバリエーション、2つ目は日本の四季を感じることのできる季節天丼メニューで、こちらは季節ごとに我々本部が開発したレシピを各国に送ります。3つ目はフランチャイジーの方が独自で考えて頂くローカライズメニューです。また、シンガポールのメニューには黒トリュフを使ったユニークな天丼もあったり、タレはオリジナルとスバイシータレの2種類から選んで頂いたり、と老舗天丼屋の既成概念から外れることで、世界の天丼を知らない方々に、まず天丼を知っていただくことが私のミッションだと考えています。
中西:まず海外からお店を増やし、去年東京に上陸された感じですが、いまの状況はどんな感じでしょうか。さらに今後の抱負もお聞かせくださいますでしょうか。

「天丼琥珀」の海外のお店のスタッフには一人も日本人がいない状況ですが、オペレーションがパッケージ化されているため、味もサービスもぶれずにご提供できています。
まずは、世界中の方々に琥珀を通して、天丼の味を知っていただき、さらなる 興味を持っていただくことを一番に考えています。 「天丼琥珀」のブランドポリシーは、「Tendon to the World(天丼を世界へ)」です。
編集後記
白石さんとのインタビューの1時間はあっと言う間に過ぎました。少年のように天丼について熱く語る白石さんの姿に、「世界中に天丼ファンが溢れたら、どうなるんだろう」と熱く思ってしまいました。これからの「天丼琥珀」の世界制覇が楽しみです。
(記:リカ中西)